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捨てられないボタン

HANNAHのホームページのトップに載せている円形のピアスは、古いボタンを使っています。

用途が決まっているわけではないのだけど、何となく捨てられずに取って置いてあるボタンをたくさん持っています。

うちにもいっぱいあるわ~、という方も多いのでは?

 

先日、アクセサリーに使えそうなボタンがあったかな…と古いボタンを出してみたら、とても懐かしいボタンが出てきました。

それは、私が学校を卒業して社会人になるという時に、母方の祖母が買ってくれたブラウスに付いていたボタン。

 

「白いブラウスなら、何枚あっても困らないわよ」と祖母が買ってくれたブラウスは、有名ブランドの1着3万円もするものでした。

とてもしっかりした生地でできていて、金色の、ブラウスに付けるには重すぎるような重厚感のあるボタンが付いていました。

でも、やけに大きなフリルもついて、社会人一年生が着るにはゴージャスすぎる代物。

自分で買ったななきゅっぱのペラペラスーツには、不釣り合いも甚だしい、という感じでした(笑)

結局、祖母の前で1度着たくらいでほとんど袖を通さないまま、シミができ、虫食いができ、着られなくなってしまいました。

 

 

母方の祖母はとってもとってもオシャレな人でした。

ベレー帽をかぶり、黒いパンツにショッキングピンクのジャケットを着て、白髪は紫に染めていました。

定年を迎える年ごろになってもレオタードを着て舞台でジャズダンスを踊っていましたし、交友関係が本当に幅広くて常に誰か会いに来たり、会いに行ったりしていました。

晩年、入院していた時も化粧道具は一式ベッドサイドにありました。

私はそんな祖母にとっての初孫で、本当にかわいがってもらえたと思います。

 

そんな祖母を思い出すとシミと穴のあるブラウスも長い間捨てられずにいましたが、引っ越しの折、ボタンだけ残してブラウスとはさようならしました。

 

しまい込んだままになっていたボタン。

せっかく出てきたのだし、マクラメと組み合わせて蘇らせてあげたいと思います。

 

”おばあちゃんのカーディガンに付いていたボタン”みたいなのって、ビジューが付いていたり、デコラティブでちょっと使いにくい…。

でもアクセサリーにするとすごく素敵に変身しますよ。