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子どもと一緒に美術館

講師紹介にも書いているように、わたしは絵画の展覧会に行くのが趣味のひとつです。

 

絵を見るのが好きといっても、絵画の勉強など全くしたことのない初心者で自分の好きなように見ているだけなのですが、肖像画や風俗画を前にして目がいくのは、やはりアクセサリーなどの装飾品。

真珠や宝石がたっぷりのネックレス、少女の真っ赤なリボン、庶民の衣服に小さく縫い取られた刺繍、レース、ボタン…

当時の服飾品が今に伝える美しさ、手工芸のち密さ、ドラマチックな配色などを見ていると、絵に描かれている裏に存在感を残した職人の技に感嘆してしまいます。

絵を描いた本人に言ったら「見て欲しいのはそこじゃない!」と怒られそうですけどね(笑)

 

ところで、先日も子どもたちを連れて美術館に行ってきたのですが、子どもと一緒に美術館を楽しむにはちょっとだけコツがあります。

我が家流で恐縮ですが「子どもと一緒に美術館」のコツを書き残しておきたいと思います。

 

《コツその1》

天気の悪い日に行く!

 

子どもにとって美術館がつまらない最大の理由は「大人の足しか見えない」こと。

だから天気が悪くてあまり人が入らないような日を狙っていきます。台風の後の、警報が解除になった直後なんかが最高です(笑)

 

《コツその2》

足元はスニーカーで。

 

絵を見ている間、意外と足が疲れます。

せっかくなのでちょっとおしゃれさせて…なんて普段は履かない靴で行くと、足が痛くて不機嫌になってしまいます。

大人もスニーカーがお勧め。硬い床で足音がコツコツ…と響くのはけっこううるさいんです。

 

《コツその3》

お約束ごとは美術館に来る前に。

 

美術館では走らない、大声を出さない、順路を逆流しない、柵の中に入らない、などのお約束ごとがあります。

それを当日会場の中で言うのは、子どもにとってはお小言を言われ続けることになって面白くなくなってしまいますね。

親にとっても、常に子どもの動きを監視していなくてはならず、絵を見るどころでなくなります。

お約束ごとは前日までにしっかり伝えて、当日はきっと守ってくれると信じて口を出さないのがお勧めです。

 

子どもは時に絵を指差したくなるのですが、万が一手が届いて絵に傷がついてしまったら一大事!

体より前に手を出さないように、というのもぜひ伝えたいルールです。

 

《コツその4》

ロッカーに預けてできるだけ身軽に。

 

体より前に手を出さない、と同じ理由で、子どもの持ち物は手提げや斜めがけバッグより、リュックがお勧めです。

特に男の子は手持ちぶさたに、つい振り回したりするので要注意( ;∀;)

でも、貴重品がなければいっそのことロッカーに預けて子どもは完全に手ぶら状態がいいかもしれません。

それから、冬場の美術館は意外と暑いこともあるので、コートも脱いでロッカーに入れちゃうと楽ですよ。

 

《コツその5》

音声ガイドは借りずに好きなように見させる。

 

絵について詳しく知りたい時に便利な音声ガイド。

でも子どもって自由に見させると面白いこと言ってくれます。左から何番目の人のひげが変、とか、雨が降りそうな空やなあ、とか。

大人と違う視点で見ているので、こちらがハッとさせられることもたくさんあります。大きな声は禁物ですが、小声で感想を言い合いながら見る方が絶対楽しめると思いますよ。

 

《コツその6》

図録を買って自由に見られるように。

 

展覧会に展示した絵を解説している図録は、帰ってからのお楽しみのひとつ。

解説は読まなくてもいいんです(笑)我が家では、子どもたちと図録を囲んで、また感想を言い合います。

良く見たら変な顔のおっさんいるわ~、とか、宝石付けすぎ!とか、ほんとにどうでもいいようなことばかりですけど(笑)

でも、感覚的に理解して欲しいのは「どんなに良くできた印刷でも、実物の迫力には絶対にかなわない」ということ。

 

 

審美眼を養うなんて大それたことは私にはできるはずがないのですが、人間が魂をこめて作りだした作品にはその値打ちがあるということを感じてもらえるといいな、と思っています。